留学という選択肢が以前より身近になった今、多くの日本人が世界各国への留学を経験しています。
留学したら価値観が変わる、世界が変わる、成長できる…と巷では言われていますが、留学とひとくちにいってもその内容や目的は十人十色です。何を学ぶか、どうやって学ぶかによって帰国後の進路も左右されるため、「留学の目的」を考えておくことが大事だということですね!本記事では自分の留学目的は何なのか?を考えるヒントをご紹介します。

なんで留学したいのか自己分析してみること

漠然とでも留学を考えたということは、留学を通して何かを成し遂げたい気持ちがあることが理由としてあるはず。

まずは、自分がなぜ留学したいのかを分析してみることから始めてみましょう!

やりたいことを大きく捉えてみる(目的の種類)

以下で留学経験者が目的として挙げているものを紹介いたします。自分の気持ちと近しいものはあるでしょうか?

語学習得

目的として挙げられるもっともポピュラーなものです。もっと外国語を使えるようになりたいと思う日本人は多いようですね。
例えば英語ですが、読み書き出来ても話すことに対して苦手意識を持っている日本人は多いです。日本で生活していると、どうしても「話す」というアウトプットをする時間はかなり少なくなってしまうのが原因です。英語を話すためには英語用の口の筋肉が必要ですが、日本にいてはその筋肉を鍛えることは難しいです。右利きの人が訓練なしに左手で文字を書こうと思っても、最初はうまく書けないのと同じです。

ところが国外に出て生活することで、英語を話すための筋肉を日常的に鍛えることが出来ます。「留学すれば英語が話せるようになる」というのは暴論ですが、例えば学校での日常会話、ホームステイ先での会話、街中での会話、すべて英語で行なうと考えると、日本の環境との違いは一目瞭然かと思います。

海外への進学などで学位・資格を取得

ただ外国語を学ぶだけではなく、海外の大学や専門学校に進学することで「外国語で学ぶ」こと、そして卒業資格や学位を取得することも目的として考えられます。
語学の習得は語学学校でもできますが、現地のネイティブとの交流は進学と比べるとどうしても少なくなってしまいます。語学学校は世界から留学生が集まるところ、大学・大学院の学部や専門学校は現地の学生たちに交じって学問を学ぶところと考えて頂くと分かりやすいと思います。

語学学校の場合は一定期間通えば修了ですが、大学や専門学校では成績を修めないといけないプレッシャーがあります。留学経験を通しての学位の有無、卒業資格の有無はその後の人生の幅を大きく左右することになるでしょう。

また進学までせずとも、プログラムを通して専門分野を専攻し、資格を得るという道もあります。スポーツやダンス、調理・接客、美容やファッション、アート、教育や医療に至るまで、様々な分野で留学を通して資格取得ができるプログラムがあります。国・地域によって得意とする産業の分野がありますので、そこで最先端の技術・知識を学ぶことができ、資格も得られるという点に惹かれて留学を志す人もいます。

留学後の就職・転職に活かす

上記にも共通しますが、帰国後の就職・転職に役立てたいというのも留学する理由として挙げられます。自身のスキルアップに留学を役立てたいという考え方ですね。留学で得た語学力や資格、海外での経験は企業へのアピールポイントとなりますし、実際に多くの企業が海外留学を経験した人を積極的に採用しています。

世界各地で日本人留学生を対象とした就活イベントも開催されています。例えば毎年秋に行われるボストンキャリアフォーラムには150~200の企業が参加、リクルートスーツに身を包んだ日本人学生がボストンに集結します。外資系企業だけでなく日系企業もブースを出しており、どの企業も優秀な学生を採用しようと必死です。日本にはないものに触れ、多様性を知り視野を広く持つことができる留学経験者は、やはり企業にとって求められる人材であると言えます。

海外での就労経験

ワーキングホリデーの制度を活用し、海外で働くということを目標に上げる人も多いです。この場合外国語を勉強しに行くというわけでなく、外国語を使って働くことになるので、より高い語学力が必要とされます。
語学力に自信がなくても、最初は学生ビザで1年間語学を身につけ、その後ワーホリビザを取得して言質の方と同じ環境で働いてキャリアアップを目指すという方法もあります。将来的に世界に挑戦したい方は、選択肢に入れてみるのをおすすめします。

自分の力試し

今までとは違う環境に身をおいて自分の実力を試したい、という理由も考えられます。
居心地の良い環境にずっと身を置いたままではなかなか成長は望めませんし、自力で学んできた語学力や環境への適応力が果たして世界で通用するかどうかは、実際に国外へ出ないとわからない部分でしょう。

ホームである日本を離れ、海外で現地の言葉を学び、現地の食べ物を食べ、現地の人とコミュニケーションを取るということは大きなチャレンジです。そのような環境で語学留学や大学進学、大学院での研究や専門分野の勉強などをすることはとても大変ですが、人を大きく成長させるに違いありません。

観光、休憩、人生を見つめ直す

もちろん留学するにあたって、意識を高く持つことだけが重要視されるわけではありません。高いお金を払う分それに見合う成果を求めてしまいがちですが、異国の地でゆっくりと贅沢に時間を使うという留学のスタイルも考えられます。
例えば転職・退職などのタイミングで海外に出て、外国語を学び現地の人と交流しながらスキルアップ、趣味に没頭する時間も設けてゆっくりする。趣味のフラダンスを本場ハワイで学びながら、英語力を向上させる。海外の不動産を資産にして滞在する。勉強以外にも海外でできることはたくさんあります。

また海外に飛び出してみることで、今まで知らなかったこと・ものに出会う体験を多くすることになります。視野を広げるという目的で海外留学を考える人も多いです。
頑張ってきた自分へのご褒美として、自分を見つめ直す機会として、一生のうちにやってみたいことをやってみる時間として、留学という手段を選んでみても良いかもしれません。

あなたが自己分析してみた留学の目的はどれに一番近い?どれが自分に一番近いか無理矢理にでも一つ決めてみましょう

目的が決まればあとは、その目的を実現するに最適な留学形態を決めましょう!

語学留学
海外にある語学学校に通い、海外生活を体験することができます。留学期間は学校によりますが、最短1週間から最長1年間が一般的です。初心者向けの入門レベルから大学留学希望者向けの上級レベルまで多彩なコースが設けられており、幅広い層に人気の留学スタイルです。

ワーキングホリデー
ワーキングホリデー制度を結ぶ二つの国・地域間の取り決めに基づき、各々の国が相手国の青少年に対して自国の文化や生活様式を理解するため、海外に長期滞在する事ができるというもの。国によって制度は異なりますが、基本的には18歳〜30歳以下の方が利用でき、1年間海外で生活できるビザになっています。観光・就学・就労が許可され、1つの国に対して1度しか使用することができない貴重なビザでもあります。

休学留学
在学している大学を学期単位で休学し、その間留学をすることになるので、大学が主催する留学プログラムよりも自分の目的に合わせた留学体験ができます。一般的に大学在籍中に海外へ1年間留学する場合大学を休学して行くことになるため、日本の大学の卒業は1年遅れます。
メリットとして、自分の大学に在籍したまま留学ができること、就活時に新卒扱いとなること、就活で留学の経験がアピールできることなどがあります。

認定留学
休学留学と似ていますが、日本で在籍している大学を4年で卒業できる点が異なります。海外の大学に1年間留学し、海外で取得した単位を在籍する日本の大学に互換する制度なので、大学の承認を得ることで留学期間も在籍していたとみなされ、4年間で卒業できるのがメリットです。

コミュニティカレッジへの留学
国によって定義は様々ですが、コミュニティという表現にあるように基本的にはその地方の住民や納税者への高等教育、生涯教育を目的に設立している機関を指します。現在ではニーズが広がり、留学生は現地の人に混じって教育を受けることができます。
大まかに、特定のプログラムを受けて修了証がもらえるプログラム、短大卒業資格がもらえるプログラム、4年制の大学への編入を目的としたプログラムがあります。

大学正規留学
海外の大学へ進学する留学になります。語学力の証明のために試験を受けること、ビザを取得することが必要です。ご自身の語学力によっては上記のようにコミュニティカレッジから編入する方法も併せて確認しておきましょう。

専門留学
特定のスキルを身につける、もしくはスキルアップを目的とした留学スタイルのことです。海外の本場で学びたい分野を学びながら語学力向上が目指せます。またキャリアップのためにその国でしか学べない授業で受けて勉強する形もあります。プログラムや期間は様々で、個人の目標と将来設計に合った国や学び方、学校選びが大切。ITやダンスなど、各地域・学校で得意としている分野を極める留学ができます。

ちなみに「どうしても一つに絞れない…」「どれも自分のイメージと違う…」というなら”目的を定める”のが目的の留学だってOK!将来の可能性を広げたいというのは留学に出る大きな理由の一つ!

ポイントは、無理矢理でも目的を一つにしぼることです。やりたいことが複数ある場合も、優先順位をつけて目的を考えるようにしましょう。
どうしても一つに絞れない…どれも自分のイメージと違う…という場合は、「目的を定める」のが目的の留学でも問題ありません。将来の可能性を広げたいというのは留学に出る大きな理由の一つです!

目的を定めることが重要

なぜ留学に際して目的を定めることが重要なのでしょうか。
ずばり、留学は自分の時間とお金を投資するものだからです。かかる時間と金額を考えると、一生に何度も経験できるものではありません。せっかくの貴重な機会ですので、目的をきちんと定めることでモチベーションを保ちながら、帰国後に「これができるようになった!」と胸を張って言えるようになりたいものです。

例えば語学の習得を目的とした留学であれば、TOEICの目標点を定めることが有効です。大学や大学院への学部留学であればGPAの目標値を前もって決めておくとよいでしょう。
また、特に帰国後に就職を控えている場合、「自分が留学を通して何を学んだのか」という点を意識しておく必要があります。留学経験のある人は日本でも珍しくなくなっていますので、企業の面接では「留学経験の中で何を経験し、何を達成したのか」を説明できなければ、海外で遊んできただけだと思われかねません。
就職に限らず、自分自身のために前もって「なぜ留学するのか?」を明らかにしておくことによって、有意義な留学生活が送れるはずです。

また、「現在明確な目的はないが、海外に行けば変われるかもしれない」という漠然とした思いで留学を考えている方もいるかと思います。
もちろん国外で学ぶことで、日本では得られない経験が出来ることは間違いありません。しかし目的や目標を設定せずに留学した場合、嫌なことや挫折するようなことがあった場合にどうしてもモチベーションを保つのが難しくなってしまいます。結果として思い描いたような成長ができなかった、なんてことになりかねません。せっかく留学に行くのにもったいないことですよね。

目標や目的を具体的に定めて、そこから逆算するように計画的に留学生活を送ることを少しでも意識できたら、帰国後の生活がよりよいものになるのではないでしょうか。
留学を計画する際にはぜひ参考にしてみてください!

番外編~「目的を定める」ための留学~

とはいっても、どうしても現時点で具体的な目標は決められない!という方もいるかと思います。そんな時は、現地で目的を探すことを目的にして留学を計画しましょう。何か目標を定める、という目的意識を忘れずに積極的に行動することで、たくさんの人に出会いましょう。

目的を定めずに留学先を決めるためには、好きな環境、これだけはぜったいイヤという環境をおさえておくとよいです。暑いと地域寒い地域、天気の良い地域悪い地域、料理のよしあし、治安のよしあし、日本人の多寡…さまざまな条件が考えられると思います。条件に合う留学先もさまざまにあります。

あとは留学に行きたいと思った自分の気持ちに素直に、好奇心を忘れずに、興味を持ったことにチャレンジしてゆきましょう!