フィリピンの人ってなぜ英語が上手いのでしょうか?じつはフィリピン人の母国語って英語とは全く違う言語、それなのに彼らはネイティブとの会話にも困らないほど英語が上手いのです。

ほかのアジアの国でも、仕事のために、生活のために英語を話せる人が多い国もありますが、その中でもフィリピンは公用語として英語を使える人が多いとされています。

1.フィリピンの歴史

なぜフィリピン人は英語が堪能なのか、キリスト教が多いのか、それには昔からの歴史が大きくかかわってきました。フィリピン留学に行く前に、フィリピンの歴史をちょっぴり勉強してみましょう。

古代

今のフィリピンは7000以上の島で構成されており、日本と同じくユーラシア大陸とは繋がっていませんが、かつては大きな大陸の一部として繋がっていたとされています。そして、大陸が繋がっていた時期にアジアの方から人々が移住してきたとされ、フィリピン諸島として独立したあともマレー人が住み、彼らはフィリピン人の先祖になったとされています。

中期

15世紀あたりからイスラム教が伝来しますが、その後マゼランがセブ島にやってきたことでキリスト教が布教しはじめます。マゼランはイスラムの部族長と対立して争いになり、命を落とします。それなら、イスラム教でまとまるかと思いきや、しかし、このあとフィリピン自体がスペインの植民地になったことから、多くの人がキリスト教になっていきます。ただし、今でも少数のイスラム宗教派がいます。

現在の割合としてはキリスト教が95%、イスラム教が5%ほどとされています。フィリピンでもヨーロッパやアメリカのように、近年イスラム教の過激派によるテロが起こりましたが、5%の人が全員危険な事件を起こしているわけではありません。

ちなみに中期にはハチミツや金属製品、陶磁器などで貿易が行われてきました。フィリピンには、スペインに占領されていた名残も強いからか、いまでも島内にはスペインに近い街並みが残っている都市もあるとのことです。言語については、フィリピン人の母国語として多く使われているタガログ語など(実際には、80以上の母国語があるとされている)にはスペイン語に近いものがあるようです。

近代

フィリピンはスペインにはその後1890年代まで支配され続けますが、1898年にアメリカとスペインが戦争をして、アメリカが勝利したことにより独立を果たします。しかし、独立といっても、スペインによって売られた形となり、その後はアメリカに統治される時代に突入します。

1941年の第2次世界大戦により今度は日本に占領されてしまいます。しかし、この後日本は戦争に敗北することとなり、1946年に再度アメリカからフィリピンは本格的に独立が認められます。

その後はロハスやマルコスなどの大統領が何回か変わりましたが2010年にアキノ3世、2017年現在はロドリゴ・ロア・ドゥテルテが大統領として国を治めています。このようにフィリピンは、歴史上スペインやアメリカなどに支配されていたことから、この2つの国の文化や言語などが、深く浸透しているのではないかと思われます。

たしかにフィリピン人のフレンドリーさやテンションの高さは、ほかのアジアの地域よりも、ラテン系な雰囲気だと個人的には感じていました。また、アメリカの統治が長かったこともあり、英語が話せる人が多い、上手い人も多いのも納得です。もしも、日本に統治される時代が長ければ、日本語を話せるフィリピン人や日本文化が浸透した社会になっていた可能性もありますね。しかし、フィリピン留学としては、やはり英語が浸透していることが役立っています。

2.フィリピン留学をはじめたのは韓国【歴史】

フィリピン留学とは、フィリピン人が海外からお金を得て、経済発展を狙った事業かと思っていましたが、じつはフィリピン留学の始まりは韓国人で、今でもフィリピン人よりは、日本人や韓国人など外国人経営者がほとんどとなっています。

今から30年近く前の韓国

1990年代に金融危機に陥った韓国は、国際化を進めるため欧米よりも、安価で学習できるフィリピン留学を開始しました。その目的は、韓国が自国で英語を話せる人材を増やすため、海外とビジネスで戦っていくための人材を育成するためのものでした。

そのためか、韓国資本の学校は教育熱心なスパルタタイプが多く、留学生たちの親に好評のようです。今でも、韓国は日本以上に進学や就職において英語の資格(TOEICやTOFEL)が重要視されているといわれていますし、韓国系の学校では韓国人留学生の数は多いです。

しかし、低価格ながら欧米よりもマンツーマンレッスンを意識したことで、韓国人だけでなく日本人やほかのアジアの留学生たちにも人気となっていきました。今では学校によっては、日本人の方が多い学校も珍しくありません。

韓国資本学校の特色「スパルタタイプ」とは

スパルタタイプとは、平日は外出が禁止となっていたり、毎日単語のテストがあったり、自習が絶対となっていたりと生徒たちに強制的に英語を学ばせるタイプの学校で、韓国人留学生向けに作られた制度です。

意思が弱く自分のペースで勉強をすることが苦手な生徒には向いていると考えられますが、日本人の中には厳しすぎて挫折を味わう生徒もいます。日本人留学生の場合は、スパルタタイプより、多少ソフトな日系のセミスパルタタイプなどの方がおすすめです。

日本資本の学校

韓国資本の学校

3.フィリピン留学の今と未来

フィリピン留学が始まった当初は、韓国人生徒を目的としていましたが、今では日本人留学生たちも増えてきました。それにともなってか日本人経営の学校の数が増えてきており、韓国資本の学校と合併するケースや、韓国資本から日系に変更となる学校も多く現れてきました。

今後のフィリピン留学は

フィリピンは公用語で英語を使う国として上位といわれており、日本よりも低価格でマンツーマンレッスンを提供できるフィリピン留学は、今後も人気をキープできるのではないかと思われます。

以前は一般英語やビジネス英語など、日本の英会話教室でも学べるような授業が中心でしたが、IT技術を学べる学校やゴルフコースがある学校など英語+αの学習ができる学校も増えてきました。

海外の経済学者によれば、フィリピンは今後経済的に大きく発展していく国とされていますので、そうなればフィリピン留学の費用も今より大きくなる可能性があります。すると、欧米と価格が変わらなくなり、フィリピン留学のメリットが少なくなってしまうかもしれませんので、ある意味で今のうちがフィリピン留学のタイミングとしてよいのではないかとも思われます。