私は以前、アメリカに住む天才的な画力を持つ女の子が描いた絵を見たことがあります。4歳で人物のデッサン(すでにプロの画家並み!)6歳でトラや風景などの水彩画を次々と製作していきました。アートの力を感じた瞬間でしたが、アートの魅力に目覚めた人は、世界中に一体どれくらいいるのでしょうか?
アートと言っても幅広い分野に分かれていますが、今や、絵画を始めとするアートの世界はデジタルアート・3Dなどに発展しています。テクノロジーとのコラボにより映画や舞台でも多く使われるようになりましたね。
ここではニュージーランドへのアート留学を中心に、最新のデザインやデジタル技術を学ぶことができる学校や国内でおすすめのギャラリーなどもご紹介していますので参考にしてみて下さいね。
1.ニュージーランド留学でアートを学ぶならココ「D&A Design and Arts College of New Zealand」
引用元:Christchurch Educated – The Heart of New.
ニュージーランドでアート系の資格を取得したいならこの学校がおすすめです。さっそく、学校の歴史や特徴、コースの種類、資格取得までの期間、費用などをご紹介しましょう。
学校の歴史と概要
クライストチャーチにあるデザイン・アート系の専門学校です。創立は1983年。「ニュージーランドでアートを学ぶならこの学校がおすすめ!」と豪語する人が多いほど、専門性の高い授業内容とカリキュラム、そして質の高い講師の熱心な指導で人気を集めています。
生徒数はおよそ400名程度。広々としたラウンジや生徒がいつもで利用できるコンピュータールーム、キッチン、写真撮影のための専用ルームなどの設備が揃っています。
D&Aで学べるエリアは7つ。ファイン・アーツ、コンテンポラリー・フォトグラフィー、グラフィックデザイン、建築デザイン、インテリア・デザイン、メイクアップ・デザイン&プロダクション、ファッション・デザインです。
入学・応募条件
専門性の高い授業が展開されるため、DiplomaやBachelor(レベル5~7)コースに入学する場合、英語レベルが基準に達していることが条件となり、レベル5コースでIELTS5.5以上、レベル6以上はIELTS6.0以上が必要です。
アートやデザインの基礎知識を学ぶことができるファンデーションコースに入学する場合は英語レベルの基準は設けていませんが、入学前にIELTS5.5以上の実力はつけておくようにしましょう。
コース内容、取得期間、費用について
Certificate in Design & Arts(Level4)
アートやデザインの基礎的な知識を学習するためのファンデーションコースです。授業内容は3D、デジタルアート、ファイバーアート、写真、プリントメディアなどになっています。取得までの期間は18週、費用は8,000ドル程度です。
Certificate of Makeup Design & Production(Level4)
1年間のCertificateコースです。メイクアップの基礎からボディペイント、ファッションデザインについて学びます。将来的にファッション・映画業界を目指す人におすすめです。費用は年間20,000程度です。
Diploma of Communication Art and Design(Level6)
グラフィックデザインがメインのコースです。フォトショップ、イラストレーター、アクロバットなどのソフトの使用方法、デザインやカラーの原理、マーケティング方法などを学びます。グラフィックデザインに使用する高度なソフトを使いこなせるスキルを磨き、より実践的な授業が展開されます。期間は2年、費用は年間20,000ドル程度です。
Fine Art Diploma of Art Advanced(Level7)
3年で取得するDiplomaコースです。最初の2年で絵画、3D、デジタルメディア、写真、美術史、美術理論などについて包括的に学び、3年目で実践的なスタジオ撮影やアートやデザインの研究を行います。費用は年間20,000ドル程度です。
Bachelor of Fine Arts(Level7)
上記でご紹介したFine Arts Diploma of Art Advancedにさらに一年追加して取得する学位です。4年目は研究と論文作成を行います。年間費用は同じく20,000ドルですが、3,000ドル前後の教材費が諸経費として必要になります。
Diploma of Fasion Design(Level5)
2年間のDiplomaコースです。洋服のパタンナー、ファッションデザイナー、ファッション業界で活躍したい人におすすめのコース。衣服製作で使用する生地の繊維や構造、デザイン企画などを学びながら、ファッションに関するあらゆるデザインの基礎・応用を学びます。費用は年間20,000ドル程度で、2,500ドルの教材費が諸経費としてかかります。
Diploma of Fasion Design Advanced(Level6)
上記のDiploma of Fasion Designのアドバンスコースで、期間は3年になります。最後の1年で一ヶ月のインターンシップが組み込まれています。企業やエージェントで実践的な技術や経験を踏むことができるのが特徴です。3年目の費用も20,000ドル程度になります。
Diploma of Interior Design(Level5)
2年のDiplomaコースです。空間を彩るインテリアについて、デザインや理論などを中心に学びます。インテリアデザイナーとしてのマーケティング能力、マネジメント能力についても勉強します。費用は年間で20,000程度です。
Diploma of Architectual Design & Technology(Level6)
3年のDiplomaコースです。最初の1年~2年で建築に関する知識や技術を包括的に学び、3年目に10週間のインターシップを行います。実際に企業やクライアントに出向いて仕事を経験するカリキュラムで実力をつけていきます。費用は年間で20,000ドル程度ですが、1,500ドルの教材費が諸経費として必要になります。
2.アートな街並み「ネイピア」でアールデコ建築を楽しもう
ニュージーランドでアートな街と呼ばれるネイピアをご紹介します。
ネイピアがアートな街と呼ばれるワケ
ニュージーランドのホークスベイ地方にあるネイピアという小さな街。ここでは美しい幾何学模様で飾られたアールデコ調の建築物が立ち並んでいることで知られています。街全体がギャラリーのような雰囲気に囲まれているので、通りをただ歩いているだけでアートな気分が味わえます。
おすすめのスポットはHastings StreetとEmerson Streetの交差点にあるASB銀行。マオリ・アートの代表的な渦巻き模様「コル」がとても美しいです。将来的に建築デザインを学びたい人はぜひ足を運んでみて下さい!
街の再建はネイピアを襲った震災がきっかけ
アールデコ調の建物が建設されたのは、1931年に起こった大震災がきっかけでした。それまで商業地区として発展してきたネイピアでしたが、街の中心地にあった建物は全壊し、多くの犠牲者を出す歴史に残る大参事となってしまいました。
そして、美しい街並みが特徴だったネイピアを再建させようと、アメリカや地元の建築家の協力のものと、当時流行していた「幾何学模様」が特徴的なアールデコ建築を手掛けていこうということになりました。加えて、ニュージーランドのイメージを取り入れたマオリ・アートのデザインも積極的に取り入れ、新しい形のアールデコ・タウンが誕生しました。
ネイピアの伝統イベント「アールデコ・ウィークエンド」
ネイピアを訪れる際は観光案内書で地図を購入すると便利です。幾何学模様やジグザグ模様が美しいアールデコ建築の歴史や概要を観ながら、ゆっくりアールデコ・ウォークを楽しんでみましょう。
また、毎年2月には「アールデコ・ウィークエンド」というイベントが開催されます。ネイピアの街はアールデコ建築が建設された1930年代に流行ったクラシカルなファッションに身をまとった人たちであふれ、活気ある雰囲気が思う存分楽しめます。
3.ニュージーランドでおすすめのアート・スポット10選
ニュージーランドの美術に触れたい方におすすめのアート・スポットをご紹介します。
ウェリントン
City Gallery
都市の中心部に位置するギャラリーです。ウェリントンのローカル・アート、マオリアート、南太平洋地域で活躍するアーティストの作品が並んでいます。
New Zealand Portrait Gallery
肖像画を専門に展示しているギャラリーです。作品は一般の方から著名な画家までと幅広いです。
Museum Art Hotel
国内のアーティストを中心とした作品が多く展示してあるホテルです。滞在しながらアートな気分を味わうならここがおすすめです。泊っているだけでセンスが磨かれるような不思議なホテルです。
Academy Galleries
ニュージーランドの美術アカデミー作品を展示している有名なギャラリーです。国内・海外を問わず、新人から著名な芸術家まで、多彩なアーティスト作品が並び、販売も行っています。
Gallery One
国内で人気の芸術作品を企画展示・販売しています。新人アーティストの発掘も積極的に行っています。
クライストチャーチ
Christchurch Art Gallery
クライストチャーチの中心地にあるアートギャラリーです。ガラス張りの現代的な建物が目印です。古代アート、マオリアート、現代アートとさまざまなジャンルの作品が楽しめる他、週代わりでイベントが行われているのが特徴です。
ロトルア
New Zealand Maori Arts and Crafts Institute
温暖気候で観光地としても知られるロトルアにあるギャラリーです。主にマオリ・アートやクラフトを展示・販売しています。実際に木彫りの彫刻を作成している風景が見学できます。マオリのダンスショーも開催されるので、お楽しみに!
ニュー・プリマス
Govett-Brewster Art Gallery
モダンでユニークな外観が特徴のギャラリーです。インテリア・アートが有名で、モダンでカラフルな家具や装飾品が多く展示されています。カフェやショップもあるので、お茶をしながらお土産を選ぶのも楽しそうですね。
ダニーデン
Dunedin Public Art Gallery
スコティッシュ文化が息づく街ダニーデンにあるギャラリーです。ヨーロッパ絵画、現代コンテンポラリー、陶磁器、日本絵画、モダンアートなど数多く展示されています。中でも葛飾北斎と安藤広重のコレクションは素晴らしいです。
クイーンズタウン
Ivan Clarke Gallery
スキーリゾートや避暑地として有名なクイーンズタウンにあります。レンガ造りの重厚な建物が目印で、犬などの動物を擬人化して描かれた絵画や彫刻がズラリと並ぶちょっと異色なギャラリーです。
自然豊かなニュージーランド。羊やキウイ、ダイナミックな氷河や間欠泉、ダイビングやヨットなどのマリンスポーツ、スキーやスノーボードなどのウインタースポーツなどのイメージが強いかもしれませんが、アートな部分でも負けていません。
あなたもぜひ、自然との対話で生まれてくる感性やヒラメキをもとめてニュージーランドへアート留学をしてみませんか?