日本からの留学生も多いカナダ。自然が多く、比較的治安が良いので住みたい国にも何度もランクインしているほど。しかし、カナダでは以前からマリファナ(大麻)があちこちで違法に使用されている事実があり2017年には合法化されるというビッグニュースがありました!本記事ではカナダのマリファナ事情やマリファナによる影響などについてくわしく説明していきます。

1.カナダのマリファナ(大麻)事情について

広大な面積と美しい自然が魅力のカナダ。ウインタースポーツや留学先としても人気の高い国ですが、カナダの時事問題として切っても切れない存在であるのが「マリファナ(大麻)」です。カナダとマリファナと聞くと意外に感じる方もいるかと思いますが、カナダは以前からマリファナ(大麻)があちこちで使用されており、旅行先としても人気の大都市バンクーバーやトロントでもあちこちでマリファナが吸われており、道を歩けばマリファナ特有のニオイが鼻につきます。

筆者も1年間カナダに滞在していましたが(マリファナ非合法の頃です)、カナダ現地の人にはアルコールと同じような感覚に感じている方も多く、身近な存在のように感じました。

以前から医療用のマリファナが合法化されていたカナダでは、処方せんがあれば誰でもマリファナを手にする事が出来るため、他の国よりも入手しやすく使用に対しても寛容です。カナダのイケメン首相トルドー首相も過去に数回マリファナを吸ったことがあると認めているほど!

ましてや、カナダにはマリファナデー(通称420(フォートゥエンティ―)という毎年4月20日に町の中心で行われる大規模なマリファナ祭まであります。会場ではマリファナ入りの食品が売られ、多くの人が吸う大麻の煙で先が見えないほど!元々は、大麻合法化を訴えるデモから始まったものですが今ではお祭りになり警察に見守られながら⁉のカナダ一大イベントになっています。

2.カナダのマリファナ(大麻)合法化が決定

カナダのトルドー首相は、犯罪組織への資金源を断つこと、多くの国民が非合法で使用していた大麻の生産・流通・消費を国の規制下に置くことを目的に、2017年10月17日に成人に対する娯楽目的のマリファナ(大麻)の使用と生産の合法化を決定しました。

国レベルでのマリファナ(大麻)の合法化はウルグアイに続いて世界で2ヵ国目になります。

広大な国で先進国のマリファナの合法化ということで他の国では大きなニュースになりましたが、カナダの人達の間では以前から合法のようなものだったのでそこまでビッグニュースでは無かったようです。それでも、ある州都では初めて合法として売られる小売店の前にオープン前から100人以上の人が並ぶなど賑わっていることも事実です。

州によってルールが違う

マリファナ(大麻)合法化の法律はカナダ全土で適応されますが、マリファナの生産・流通・販売に関する資格や使用場所、自宅栽培に関するルールなどは、各州に委ねられています。その為、国としては18歳以上でのマリファナの使用が許可されていますが、州によっては19歳から認めているところや、自宅栽培についてはブリティッシュコロンビア州やオンタリオ州では4鉢まで認められていますが、マニトバ州やケベック州では禁止されているなどばらつきが見られます。

主なルール
・使用可能年齢
・販売元
・自宅栽培
・使用場所など

使用場所としても私有地のみでの使用や、公共の場所でもOKな州など合法化されたといってもそのルールが州ごとによりバラバラなので安定するにはまだ時間がかかりそうです。

3.マリファナ(大麻)の危険性とかかわり

カナダでは当たり前に吸われているマリファナ(大麻)は日本では厳しく規制されており、使用や所持は厳しい処罰の対象になります。ではマリファナ(大麻)にはどんな影響があるのでしょうか?

マリファナ(大麻)による体の影響性は?

マリファナ(大麻)は中央アジアに原生している麻(アサ)の種類の植物から作られているものですが、その植物の煙を吸うことで多幸感や様々な症状が起こる事で知られています。マリファナ(大麻)にはTHC(テトラ・ハイドロ・カノビノール)という物質が含まれており、この物質が脳内に作用し、吸収されたTHCの量に応じて、様々な症状が現れます。

マリファナ(大麻)使用による症状
・多幸感
・妄想
・幻覚
・時間がゆっくり流れるような感覚
・現実感が薄れる
・景色がより鮮やかに見える
・音をいつもより敏感に感じる
・食用の増進
・口の渇き

マリファナ(大麻)には急性と慢性の害があり、急性症状による害としては学習障害や記憶障害、精神運動障害などが挙げられます。

また、マリファナの使用で一番問題とされるのが慢性症状による「精神依存」です。使用を中止することで、不安やパニックに襲われる、妄想やフラッシュバック、恐怖心や行動力の低下などが起こるとされています。他にも呼吸器の疾患や胎児への影響など身体に及ぼす影響があることを知っておかないといけません。

一部では身体的な依存性はアルコールなどよりも低いと言われていますが、マリファナ(大麻)を使用することによりさらに強いドラッグなどに手を出しやすくなるという問題もあります。

4.マリファナ(大麻)合法化で国が期待していること

マリファナの合法化というと危ないなどのマイナスイメージが持たれがちですが、国によっては良い方向につながることもあるようです。

販売をコントロールできる

多くの国民が非合法で使用していた大麻の生産・流通・消費を国の規制下に置くことができるようになります。以前は非合法で使用されていた不純物が混ざり身体に影響を及ぼすようなマリファナ(大麻)を取り締まることが出来るようになるため、以前より安全性が高まるとされています。

また、非合法に販売していた販売元が無くなり、販売許可を持った小売店やオンラインショップだけが販売できるようになるので以前よりもクリーンな環境でマリファナ(大麻)を流通させることが出来るようになります。

子供などの未成年がマリファナ(大麻)を入手する機会を減らす

合法化される前ではマリファナ(大麻)は違法取引のため、子供から大人まで年齢確認が無くてもお金さえ払えば購入することが出来ました。合法化になれば、ライセンスを取得した小売店やオンラインショップのみが販売可能になり年齢確認も必須になります。そのため子供や未成年にマリファナが蔓延することを防ぐ効果もあるとされています。

税収がアップする

マリファナ(大麻)が合法化されたことにより販売される大麻に対し連邦税が課されるようになります。カナダの連邦政府は、大麻販売から年間4億カナダドル(約340億円)の税収を見込んでおり、カナダの大きな資金源になることは間違いありません。また、大麻の使用を求め、他の州から来る観光客などの収入も見込めるのでマリファナ(大麻)の合法化は大きな財源になると考えられています。

犯罪組織への資金源を断つことができる

マリファナ合法化の大きな理由の1つでもあるのがこちらの理由。アメリカやメキシコのギャングの大きな資金源の1つが非合法のマリファナ(大麻)です。合法になれば、国が管理する流通方法が適応されるので、違法なマリファナをメキシコやアメリカから流通させることが無くなり犯罪組織へ資金が流れる事も無くなります。毎年メキシコでは多くの人が違法なマリファナが生み出す利益の為に争い亡くなっているので、平和の為にもマリファナの合法化が役に立つかもしれないのですね。

不純物が混ざったマリファナ(大麻)が減る

国の管理の元、マリファナ(大麻)が規制されるようになれば、その品質にも厳しい管理が入るようになります。以前のように違法で入手できたマリファナには不純物が含まれていることが多く、健康への被害も懸念されていましたが合法化されることにより一定の質を保つことが可能になります。

5.マリファナ(大麻)合法化への懸念は

もちろんマリファナ(大麻)合法化がいいことばかりではありません。合法化に反対の声も多くあるのが事実です。その理由としては、マリファナ(大麻)は「ゲートウェイ・ドラッグ」とも表現されマリファナを使用することでより危険なドラッグにも手を出しやすくなるという危険性が以前から言われています。

また州によっては自宅栽培が認められているので、入居先で大麻を栽培されてしまうと困る大家も多くいるそうです。また一般的にタバコが吸える場所での使用や、子供が多くいる場所で吸ってはいけないなど境界線があいまいな部分があり上手く機能するかどうかも懸念されています。

日本人はカナダでのマリファナ(大麻)使用も法が適応

「カナダに行けばマリファナ(大麻)が吸える!」と考えている方は注意してください。

日本の大麻取締法における法律は、日本人が海外で行ったことに対しても適応します。海外でのマリファナ(大麻)の使用や所持は法律に違反しており、逮捕の対象になります。カナダに行っても決して手を出さないように注意してください。海外にはマリファナが含まれているキャンディーなどの食品も多くあります。間違って日本に持って帰ってきてしまっては大問題になりますのでくれぐれも注意するようにしましょう。

6.マリファナ(大麻)合法化どう進んでいくのか?

カナダでマリファナ(大麻)が合法化された後でも、多くの州政府は慎重な姿勢をとっているのが現状です。マリファナ入り食品などの解禁は1年先としたほか、マリファナの供給体制も厳格に管理されています。

カナダ最大の都市トロントのほか、バンクーバーなどでは大麻小売店はまだ開店しておらず、州政府が承認した小売店へのマリファナ(大麻)の供給もまだまだ不足しています。マリファナ(大麻)が合法化されたとは言え、ルールが定まる当分の間は違法のマーケットやマリファナへの依存が続くのが現状です。

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