オーストリアでワーキングホリデーをするには【2016年から開始】

オーストリアでワーキングホリデーをするには【2016年から開始】

モーツァルトやクリムトなどの天才芸術家を多数生み出した歴史が深い国、オーストリア。

いままでは音楽関連で留学をする人が多かったかもしれませんが、2016年にワーキングホリデー協定国となったこともあり、これからはワーホリ志望者が増えるかもしれません。オーストリアワーホリビザの申請方法などを紹介していきます。

1.2016年からオーストリアへのワーキングホリデーが開始!

ヨーロッパ東欧にある小さな国、オーストリアは2016年にワーキングホリデー協定国となりました。そんなオーストリアの基本情報や魅力を紹介していきます。

オーストリアの基本情報

首都 ウィーン
面積 北海道と同じくらい
通貨 ユーロ
言語 ドイツ語
人口 879.4万人
日本との時差 -8時間(サマータイムは-7時間)
電圧 230V(プラグはCタイプかSEタイプ)

衛生面がよい

オーストリアは衛生もしっかりしており、水道水も飲むことができ、医療面も安心できます。

歴史が深い

オーストリアは古くはハプスブルク家という貴族が統一しており、政略結婚などもさかんでした。その歴史は映画や漫画でも取り上げられており、歴史好きにはたまらないでしょう。いたるところに中世の景色が残っていますので、タイムスリップ感も味わえます。

国内旅行も楽しい

オーストリアは北海道ほどの面積なので、1年のワーキングホリデービザがあれば国内を周ることをそれほど難しくありません。観光スポットとしては、劇場や宮殿、お城、美術館なども楽しいです。また、アルプス山脈もそびえていますので、湖といった自然の癒しスポットもあります。

ウィーン
オーストリアの首都でありながら、建物はいまだに中世のままという魅力があります。世界遺産や劇場などが多く、朝から夜まで1日中楽しめます。

ザルツブルク
モーツァルトの出身地で、ウィーンと並ぶ観光都市です。サウンドオブミュージックのシーンでも使われ、都市部でありながら、アルプス山脈もよくみえるので、建物と自然のコントラストが美しいです。

ハンシュタット
湖畔に浮かんでいるような街、ハンシュタットはその美しい景観が世界遺産に登録されています。のんびりした雰囲気なので、せっかくなら日帰りよりは、何泊か滞在されることをおすすめします。ドイツのミュンヘンからのアクセスもよいので、ヨーロッパ周遊のルートの1つとしてもおすすめです。

お菓子が有名

オーストリアといえば、ザッハトルテをはじめとしたスイーツが有名なので、甘い物好きにはたまりません。ケーキがショーウィンドウに飾られたカフェもいっぱいありますよ。

買い物も楽しい

オーストリアはスワロフスキーやアウガルテンといった日本でも有名なブランドの出身地でもありますので、買い物も楽しめます。

音楽の街

ウィーンといえばモーツァルトが有名で、いたるところにモーツァルトの肖像画やグッズなどが売られています。さまざまな場所や時間で、毎日クラシックコンサートを行っており、本場で音楽を学びたいという方にはおすすめです。ウィーンにはフランス、イタリアと並ぶ3大オペラ劇場(オペラ座)もありますし、学校によってはドイツ語と音楽を学べるコースもありますよ。

芸術家のふるさと

オーストリアはモーツァルト以外でもベートーベンやシューベルトといった有名作曲家が多数活躍していました。そのほか、クリムトやエゴンシーレといったアーティストの出身国でもあります。

ヨーロッパ旅行しやすい

オーストリアはドイツ、チェコ、スロバキア、ハンガリー、スロベニア、イタリアに囲まれているので、近隣の国までバスや電車で行くことも簡単です。

治安がよい

オーストリアの治安はよい方で、夜もクラシックコンサートなどでにぎわっています。ただし、ほかの国同様、旅行者を狙ったスリや置き引きによる被害はあるので、貴重品の管理には気をつけましょう。

とくにコンサート会場や電車内、観光スポットといった人混みは注意が必要です。中には、偽物の警察官になりすまして、クレジットカードや現金をとられるケースもあります。

ちなみにテロは現在のところ発生してはいないようですが、ヨーロッパ各地で起こっているので、油断しないようにしましょう。

英語も通じる

観光客が多いオーストリアでは、英語も通じやすいので、ドイツ語があまりできなくても安心です。

日本人も結構いる

旅行者だけではなく、音楽を学ぶための留学生も多いので、日本人をみることも珍しくありません。まだ、ワーキングホリデー制度ははじまったばかりなので、ワーキングホリデーできている日本人と出会うことは少ないかもしれませんが、仕事や勉強、旅行で来ている日本人に会う可能性は低くはないでしょう。

ドイツ語を学べる

ドイツ語が話されている国は、主にオーストリアとドイツなので、ドイツ語を学ぶには最適な場所です。オーストリアのワーキングホリデーが終了したあとに、引き続きドイツでワーキングホリデーをするという選択肢もあります。

2.オーストリアにワーホリするなら費用はどれくらいかかる?

オーストリアへワーホリに行く場合は150万~180万以上は用意したいところです。学校や航空券などの費用が、だいたいいくらいかかるものか調べてみました。

学校

コースや学校によって異なりますが、1ヵ月7万~10万円前後をみておきましょう。

航空券

オーストリアまでは、以前は日本から直行便もありましたが、現在はなくなってしまったので、必ず乗り継ぎが必要になります。格安航空券なら、7万くらいからでも購入可能ですが、相場としては11万円くらいを目安にするとよいでしょう。

住まい

居住費としては、ホームステイなら7万~10万円前後、1人暮らしならば家賃6万~10万以上はかかるでしょう。シェアハウスならば、半額に抑えることも可能だと思います。物価は安くなく、とくに外食は高いので、できるだけ自炊をするとよいです。

海外旅行保険

日本の民間の保険会社では、1年で海外旅行保険は20万~25万といったところです。外資系ならば10万円前後に抑えることも可能なようですが、最低3万ユーロの保障が必要だということを忘れないようにしましょう。

オーストリアでは稼げる?

オーストリアの平均時給は1000円前後といったところで、日本よりちょっぴりよいといった感じです。とはいってもすぐに仕事が見つかるともかぎりませんので、余裕資金で渡航する必要があります。

3.ビザの申請方法と注意点について

オーストリアのワーキングホリデービザの申請方法と、注意点についてみていきましょう。

ワーキングホリデー基本情報

協定開始時期 2016年
定員 200人
年齢 18歳~30歳
ワーキングホリデー期間 1年間
就労期間 情報なし
就学期間 情報なし
入国期間 3ヵ月~3週間以内
申請料 無料
申請から発行までの期間 1週間~2週間


※以前までは、滞在期間が6ヵ月と短かったのですが、改正され1年の滞在が可能となりました。

ビザ発給条件

  • 主な目的がホリデーを過ごすことである者
  • 18歳~満30歳の者
  • 有効期間の3ヵ月前~3週間前に行うこと
  • 有効期限がビザ発行日から1年3ヵ月以上ある日本国籍のパスポートを所有している者
  • 健康である者
  • オーストリアのワーキングホリデービザを今まで発給されていないこと
  • 犯罪歴がないこと
  • 滞在初期の十分な生活費がある者
  • 片道航空券で入国する者は、帰国用の航空券を購入できる十分な資金を持っている者
  • ワーキングホリデーの期間中に万が一、病気や事故などに遭遇した場合に保障される海外旅行保険に加入している者

必要書類について

  • 申請書(ダウンロードはこちら
  • パスポート(15ヵ月以上の有効期限があること)
  • 6ヵ月以内に撮影した証明写真
  • 海外旅行保険の加入を証明できるもの(3万ユーロ以上)
  • 滞在初期の生活資金を証明できる預金残高証明書
  • 往復航空券

申請方法

オーストリア大使館のホームページでオンライン予約のうえ、必要書類を持参して申請します。来館時は予約時のメールを印刷したものや、申請書の予備などを持参するとよいでしょう。館内は電子機器の使用は禁止なので、腕時計持参がおすすめです。なお、結果を郵送で受け取る場合は、510円の封筒代が必要になります。

在京オーストリア大使館

所在 〒106-0046 東京都港区元麻布1-1-20
Tel (+81/3)3451-8281
営業時間 月曜ー金曜 9:00ー12:00
休館日 土日祝日(オーストリアの祝日含む)

4.日本で準備すべきこと

海外旅行保険と航空券

ビザ申請時に必要になりますので、海外旅行保険と航空券を手配しておきましょう。海外旅行保険はクレジットカード付帯のものは保証や期間が十分でないことがあるので、注意が必要です。航空券は片道のみでも入国できますが、その場合は預金残高証明書で、帰国時の航空券費用も上乗せしておきましょう。

学校、滞在地の予約

最初の滞在地はホテルなどでもよいですが、日本にいるうちからインターネットで物件を探すこともできますし、学校によっては、ホームステイ先を紹介してくれたり、寮付きのところもあったりするので、最初の滞在地としておすすめです。

持っていきたい持ち物

1年の滞在ともなると、女性の方では、大量の荷物となる可能性が高いです。服や化粧品、日本食などはかさばるものも多いので、船便やSAL便などを使って最初の滞在先へあらかじめ日本から送っておくまたは、後日家族に送ってもらうという方法がおすすめです。(※どれくらいで到着するかを発送時に確認しましょう)

パスポートや航空券などの重要書類以外で、1年のオーストリア滞在で持っていきたいものをいくつか記載します。

持参したいもの

  • 常備薬
  • 下着
  • 化粧品
  • 裁縫セット
  • カメラ
  • パソコンまたはタブレット
  • SIMフリーのスマートフォン
  • 電子辞書
  • チェーンロック
  • トイレットペーパー
  • S字フック
  • 乾電池
  • レインコート上下
  • 圧縮袋
  • 水着
  • タオル
  • 爪切り
  • 耳かき
  • ノートと筆記用具
  • 変換プラグ
  • タコ足コンセント
  • 防寒具
  • 洗濯グッズ
  • クレジットカード
  • 日本食
  • 消耗品
  • ガイドブック
  • エコバッグ

パスポートサイズの証明写真
申請の際に余ったのがあれば、現地で必要になることもあります。

常備薬
薬は自分に合った日本製のものが一番なので、風邪薬や胃腸薬、鎮痛剤、目薬など持参しましょう。

化粧品
オーストリアでも化粧品は入りますが、肌に合わないこともあるので、日焼け止めクリームやファンデーションなどあればよいでしょう。とくに肌の弱い方は余分にもっていった方がよいです。

裁縫セット
服のボタンが取れたときなど、なにかと役立ちます。日本の100円ショップのものでも十分です。

バッグ
小旅行用のカバンや街歩き用、学校用などシチュエーションを考えていくつか持っていきましょう。

パソコン
学校や仕事、部屋探しにおいての必需品、軽めのものを選びましょう。また、パソコンと同じようなスペックのならば、タブレットでもよいかと思います。

SIMフリーのスマートフォン
日本でSIMフリーのスマートフォンを持っていき、現地でSIMカードを購入するか、Wifi環境で使いましょう。契約した方がオーストリアの電話番号をゲットできるのでおすすめです。

変換プラグと3又または2又コンセント
Cタイプの変換プラグを2個、3つや2つの電化製品をつなげるタコ足コンセントがあると便利です。変圧器が必要な電化製品がある場合は、変圧器も持参しましょう。

電子辞書
スマートフォンだと、充電がすぐなくなってしまうこともあるので、ドイツ語の電子辞書単体が便利です。できれば英語も入っているものがあればヨーロッパ旅行にも役立ちます。電池型の電子辞書の場合は、電池切れに備えて、何本か電池も持っているとよいでしょう。

ドイツ語の本
日本語で書かれたドイツ語の文法書や単語帳などは、現地では手に入りにくいので、日本から持参するのがおすすめです。

ヨーロッパガイドブック
ガイドブックは日本製のものが写真が豊富で見やすく、必要なページだけPDFにしたり、切り取ったりすれば軽くできます。

爪切り、耳かき、折り畳み傘
意外と海外で手に入りにくいものですし、小さいのでスーツケースに入れていきましょう。

文房具
学校で使うノートや筆記用具、付箋など。やはり日本製のものは質がいいです。

チェーンロックと南京錠
旅行時の荷物管理に活躍します。

防寒具
オーストリアの夏は陽射しもきついですが、1年でみると寒いと感じることの方が多いかと思います。春や秋は、肌寒いこともあるのでパーカーやカーディガンなどの羽織物を用意しておきましょう。冬は、ダウンジャケット、コート、カイロやヒートテック、手袋などが重宝します。

水着
オーストリア自体では使わないかもしれませんが、夏にフランスやスペイン、イタリアなどの海に行く予定ならば用意しましょう。また近隣のハンガリーで温泉に入る場合、水着は必須です。

日本食
インスタント食品のおかゆやみそ汁、粉末のポカリスエットなどがあれば日本食が恋しい時や体調不良時に役立ちます。

クレジットカードや国際キャッシュカード
クレジットカードや国際キャッシュカードはVISAとMastercaed、アメックスなどブランドの違うものを2~4枚持参がおすすめです。

各種書類のコピー
パスポートやビザ、クレジットカード、航空券、海外旅行保険などの重要書類は万が一の紛失、盗難、提出に備えていつくかコピーを持っているとよいでしょう。カードは紛失時の連絡先、保険は緊急時の連絡先なども控えておきます。

5.オーストリアでワーホリする際に知っておきたいこと

シュンゲン協定に注意

オーストリアをはじめとしたヨーロッパの国々では、シュンゲン協定に加盟している国が多いです。シュンゲン協定とは、協定国間においての移動をスムーズにしたもので、何か国も周遊する場合など最初の国と最後の国で出入国審査がされ、途中区間はスルーされる便利な協定です。ただし、180日の中で90日以上となると国ごとで、ビザが必要になってくるなどがあるので注意しましょう。

オーストリアのマナー

お店に入るときは、あいさつをして入り、店によって品物を手に取る際は一言声をかけるなど気を配りましょう。たばこを吸う方は喫煙OKの場所か確認するようにします。また、レストランやタクシーなどサービスに対して感謝の意を表すときはチップを渡しましょう。

仕事や住まいの見つけ方

仕事も住まいもインターネットで探すのが主流で、そのほかは人脈を使ったり、掲示板を使ったりとさまざまな方法があります。仕事の場合は、現地で探すことになるかと思いますが、住まいは日本にいる間からでも探すことができます。ただし、内見ができないので、詐欺に注意します。

また、1年や半年以上などの長期契約ではないと貸してもらえないなどもあります。仕事も住まい探しもドイツ語ができた方が有利ですが、移民や観光客も多いので、都市部ならば英語ができればあまり困ることもないでしょう。

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