皆さん、ファームという言葉はご存知でしょうか?英単語の意味だけで言えば、「農場」などを意味しますが、ワーホリをしている人々の中ではこれはオーストラリアで主にセカンドビザの取得を目指し、農作業に従事することを指します。
今回はそんなファーム全般のことを一気にご紹介していきますよ!ファームのことを知らない人にはより必見の記事です。
1.オーストラリアワーホリ中にファームで働くメリットとデメリット
重労働で厳しいとよく言われるファーム。皆さんはそんなファームにどんなイメージをお持ちでしょうか?ファームで働くとどのようなことがあるのか、メリットとデメリットに分けてご紹介していきましょう!
メリット①:お金が貯まる!
オーストラリア内で一番貯金がしやすい方法はファーム業務に就くことと言っても過言ではありません。なぜなら「稼いだお金が使えない環境に、強制的に身を置く」ことになるから。ファームがある地域は当然、田舎。田舎ということは、車で数十分走らないとショッピングセンターなども存在しないということです。お金を使うスポットも周りになければ、ファームでの仕事に疲れて遊びに行く余裕もない。そのためお金がみるみる貯まるのです。
身もふたもない話に聞こえますが、「稼いだお金が使えない環境に、強制的に身を置く」ことこそが貯金への最大の近道です。自分を律することほど難しいことはありません。町で働き、毎晩飲んでお金が全然貯まらない人を山ほど見てきました。
そして、ほとんどがセカンドビザゲットのため約3ヶ月の労働なので、意外と我慢することができるのです。その貯金したお金で旅行へ出掛けたり、将来のため、次の都市での生活のため、人によって使い方も様々です。皆さんが自身の身を削って、稼いだお金なので有意義な使い方にしていただきたいですね☆
メリット②:貴重な体験ができる
ファーム就労も貴重なワーホリ経験の一つです。まず日本にいても農業に従事するという選択肢、普通ありませんよね。
しかも、オーストラリアは種類は様々。牧場、農作業、クロコダイル飼育などなど。日本にいても体験できないようなことが実際にお金を稼ぎながら、体験できるのです。過酷な労働やファーム全般での経験を通して、皆さん自身、一皮むけ、成長できること間違いなしですよ!
メリット③:英語力が低くても働ける
特にハイレベルな英語力がなくてもファーム業務に就けるのがポイントです。体力があれば、問題なし!だからと言って、全く英語力が必要でないということではありません。オーナーがオージーであれば、指導者もオージーであります。また、ファームでは国籍豊かに、様々な人種の人々が働いています。そのため、仕事をする上で最低限のコミュニケーションは必要となってきますよね!
皆さん自身がファームで働くにあたって、まず英語がストレスにならないように、ある程度の日常会話を身に付けておくのが皆さんのためとも言えます。コミュニケーションも取れる方が何倍も楽しいですからね!
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メリット④体力がつく!
体力勝負なファームの仕事、一生懸命働けば体力がつくこと間違いなし。日本では、お菓子とラーメンを食べるたびに罪悪感にさいなまれ、筋トレ系ユーチューバーを見てはちょっとだけ運動し、ゼロカロリーコーラで渇きをいやす。それでも体重計に乗るのが怖い…そんな生活とはおさらばです!オーストラリアの輝く太陽の元、健康的に汗を流し、しかもお金をもらいながら、体力をつけてしまいましょう!
デメリット①:体力的にきつい
裏を返せば、体力勝負なファームでの仕事、朝から晩まで身を削って、働かなければなりません。そのため、身体への負担も正直大きいです。ファームや時期によっては、一日12時間、休みがほとんどないというファームだって存在しています。その状況で働けば、仕事が終われば何もせずに眠りにつきたくなるほどのものです。
また、場所によっては家のシャワーが冷水のみ、オーナーがセクハラしてくる、なんて所も存在(すぐ警察や、日本大使館に連絡しましょう)しているので、精神的にもやられる可能性もあります。体力に自信がない女性は、ファーム就労は慎重に検討した方がいいかもしれません。
デメリット②:セカンドビザが取得できない場合も
たまに耳にするのがこの問題。仕事をスタートさせる前の条件ではセカンドビザのサポートを雇用側と労働者側がそれを理解して、業務をスタートさせるのです。しかし、実際働いてみるとセカンドビザが取れない、なんていうファームもあります。
それを避けるために、ファーム選びと双方の確認をしっかりするようにしましょう。
デメリット③:季節、ファームによって休日の有無が激しい
まっとうなところでしっかり稼ぎたいなら、働く季節とファームの休日をよく確認する必要があります。
農業は季節によって繁忙期が異なります。端境期で仕事がなければ、せっかくセカンドビザをとっても休日ばかりで稼げません。
また、ファームによって、休日はセカンドビザのための日数にカウントしないなどがあります。また、逆に休日がなさすぎると毎日仕事ばかりで体力的にきつくなります。体調を壊してしまっては元も子もありません。
2.オーストラリアのファームで働くとどれくらいの貯金が貯まるのか?
さて、皆さんが気になるこのお金の問題。どれだけ稼げると予想しますか?実際に求人を見てみて、簡単にまとめてみましたので、早速見ていきましょう!
チェリーピッキングの仕事の例
期間 | 時給 | 労働時間 | 給料TOTAL | 生活費 | 貯金額 | |
1ヶ月 | 22.13AUD | 8時間 | 3,895AUD | 1,000AUD | 2,895AUD | |
3ヶ月 | 22.13AUD | 8時間 | 11,685AUD | 3,000AUD | 8,685AUD | |
6ヶ月 | 22.13AUD | 8時間 | 23,370AUD | 6,000AUD | 19,370AUD |
上記の条件はチェリーピッキングの仕事で求人が出ていました。これは時給制の仕事、一ヶ月の生活費の目安、一ヶ月を22日として、算出した結果です。
リンゴピッキングの仕事の例
期間 | 時給 | 労働時間 | 給料TOTAL | 生活費 | 貯金額 | |
1ヶ月 | 150AUD | 8時間 | 3,300AUD | 1,000AUD | 2,200AUD | |
3ヶ月 | 150AUD | 8時間 | 9,900AUD | 3,000AUD | 6,900AUD | |
6ヶ月 | 150AUD | 8時間 | 19,800AUD | 6,000AUD | 13,800AUD |
上記の条件はリンゴピッキングの仕事で求人が出ていました。これは歩合制の仕事であり、日給の平均で算出してあります。
それぞれの表を見てみると、ファームで生活するだけで、こんなにもの大金を稼ぐことができるのですね!書いている私自身もびっくりです…
しかし、注目していただきたいのが、時給制と歩合制の部分です。時給制は決められた時給が発生しますが、歩合制は皆さんの能力次第で変わってくるのです。体力に自信がない人、その仕事自体に合わない場合などは少し条件が厳しいように思えます。
3.オーストラリアのファームに関する求人を探す方法【地域の特徴も解説】
オーストラリアでファーム業に就くと言っても、広大すぎてどこがいいかなんて分からない…なんていう人も多いのではないでしょうか?そんな方々のために、ファームの探し方と地域別での特徴をご紹介します!
探し方その①:ネットからの応募
オーストラリアのファームへはネットから簡単に応募することができます。皆さんが働きたい地域や希望するファームジョブを選ぶことができるので、融通も利きます。しかし、ネットに求人が載っているだけなので、そのファームの現状やリアルな情報がなかなか手に入らないのも確か。そのため、そこでメールや電話を使って、オーナーに現状などをしっかり聞くようにしましょう。
いくつか求人サイトを掲載いたしますので、ご参考になさってください☆
探し方その②:友人からの紹介
一番信用がある探し方というのはこの探し方ではないでしょうか。ファームへ行く前の情報は本当に貴重です!実際にファームで働いている友人に話を聞き、情報を集め、そこから自分に合ったファームを紹介してもらえれば、失敗することも最小限に抑えることができます。
探し方その③:仲介業者からの紹介
有料にはなりますが、仲介業者を使っての手段です。経験や情報などの豊富な仲介業者を通せば、ある程度信用は置けますよね。
しかし、近年では適当な仲介業者も多いと耳にします。実際に私の友人は仲介業者に1,000AUDを支払い、ファームへ行きましたがそこはハズレ。結局、自分自身で探し、違うところへ移ったそうです。
仲介業者に大金をはたいて失敗するのであれば、友人からの情報をたくさん集めるのがいいです。もしくは、仲介業者からの紹介の後、そのオーナーへ直接コンタクトを取り、現状などを伺うようにしましょう。
地域別のファームの特徴とは?
QLD(Queens Land)
主要都市…ブリスベン、ゴールドコースト、ケアンズ
気候も他の都市と比べ温暖で、他州に比べて圧倒的に農業が盛んであり、収穫量も多大です。(各種野菜、フルーツ、ナッツなど)それだけの規模だけにピッキングなどの仕事を見つけるのには苦労しません。
NSW(New South Wales)
主要都市…シドニー
QLDに次いで、農業が盛んとされています。ワインの生産なども有名です。(玉ねぎ、グレープ、チェリーなど)
VIC(Victoria)
主要都市…メルボルン
QLD、NSWに次いで農業が盛んです。第三に盛んといっても求人は少ないです。
SA(South Australia)ト
主要都市…アデレード
ワインが有名な街であり、その関係でワイン関連の求人が多いです。たまにワイン工場などの求人も出ていますが、ハードワークです。ワイン以外にも柑橘系フルーツの仕事などがあるよう。
WA(Western Australia)
主要都市…パース
他州と比較すると農業の割合自体が非常に少ない街であります。そのため求人も圧倒的に少ないとされています。農業より漁業の方が盛んとされているぐらいです。
TA(Tasmania)
主要都市…ホバート
フルーツや野菜などの収穫、出荷ともに多い街ですので、求人も豊富にあります。そのため、世界中から人が集まると言われているぐらいです。しかし、人気のために外国人に仕事を取られ、結局仕事がないということもあるようです。
NT(Northern Territory)
主要都市…ダーウィン
エアーズロックがあるスポットで知られているこちらはほとんどが砂漠地帯のために、収穫できるものも少ないのだとか。夏になれば気温が40度を超えることもあるので、かなり過酷な作業になるそうです。
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4.ファームで働く際におすすめな時期とは?
さて、実際にファームで働くにあたってのベストな時期とはいつなのでしょうか?行くからにはしっかり稼ぎたいですからね!
ベストな時期は9〜12月、1〜3月
基本的にベストな時期は9〜12月、1〜3月あたりになるでしょう。どこの国に関しても共通のことですが、豊作の時期はやはり春から夏にかけてです(オーストラリアと日本では季節が逆になりますので、少しややこしいですが)。オーストラリアらしく、大きな太陽からの日差しを浴びて、ぐんぐんと成長!
- フルーツ:11〜2月あたり
- 野菜:12〜5月あたり、場所によっては一年中
適していない時期
これは本格的に寒くなってくる4〜7月あたりです。オーストラリアも寒くなるの?と疑問に思ってしまうところではあるのですが、冬になれば意外に寒いので、収穫できる作物も減り、ファーム業も乏しくなります。
実際に友人が学校を卒業し、5〜7月頃までファームへ行っていたのですが、「仕事がない〜(泣)」と嘆いていました。ですので、この寒くなる冬の時期はおすすめしません。
こちらのオーストラリア政府が運営しているNational Harvest Guideにて、ファームの農作別に適したシーズンが書かれています。結構ためになるものなので、ご参考になさってくださいね!
5.セカンドビザ取得に関して
多くの人はご存知だと思うのですが、ファームで定められた期間、労働をすればセカンドビザをゲットすることができます!ファームで働く人のほとんどがこのセカンドビザの取得を目指して重労働に励むのではないかと思います。
最後に、セカンドビザとは何か、おさらいしておきます。
セカンドビザとは
このセカンドビザと言われるものは、ワーホリ1年目に政府指定の地域で3ヶ月以上の季節労働に従事することで、2年目も滞在することができるビザのことを指します。基本的には1年目に使用しているビザと条件は同じ。申請はオーストラリア政府が運営しているHPによって、行うことが可能です。
▶【オーストラリア】セカンドワーキングホリデービザの概要と取得方法
6.おまけ:ファーム労働に関して参考になるブログ3選
PARE-KO BLOG
なんとファームで1ヶ月月収5,000AUDを稼いだというこのブロガーさん…オーストラリア、カナララという街でファーム経験をされた時のことが書かれています。仕事の入手方法、仕事内容など参考になることが書かれています(PARE-KO BLOG)。
Vagrant Life ~オーストラリア・ワーキングホリデー〜
イチゴファームで経験されたことを執筆されており、リアルな支出までも載せておられるブログです。リアルなお金情報を知りたい人におすすめのブログ担っています(Vagrant Life)。
TABIRECO
バンダバーグのズッキーニファームで悪徳ファームの元、労働された経験を執筆されています。なかなか悪い条件で働かれていたようで…ファームへ行く前に参考にしておきたいブログの一つですよ(TABIRECO)。
皆さん、いかがでしたでしょうか?ファームに対する考えや意識に何か変化がありましたか?
実際に重労働で過酷な仕事がファームです。セカンドビザの取得のために、簡単にはいかないということが分かりましたよね!しかし、その過酷な中で「いい思い出だった!」という方もたくさんいらっしゃいます。もし、皆さんがファームへと行かれるのであれば、ぜひいい思い出にして、人生の大きな経験としていただきたいです☆