世界遺産や固有種動物、フレンドリーな国民性や自然あふれる環境。オーストラリアの魅力を挙げればきりがないほどです。アメリカやイギリスなどと同じく母国語を英語とするため、語学留学や大学・大学院への進学を目指す人が選ぶ、人気の留学先として知られています。
「オーストラリアに留学したい」そう漠然と思う中、「オーストラリア留学に日本人どれくらいの人が行っているのか」「現地の留学生の日本人の割合はどれくらいなのか」そんなことが気になってきます。
ここではオーストラリア留学の人数や日本人や外国人留学生の割合について、オーストラリアが選ばれる理由を紹介しながらまとめました。ぜひ参考にしてみてください。
世界第3位の留学人数を誇るオーストラリア、なぜ選ばれるのか?
2015年度の調査では、世界の留学国でアメリカ、カナダに次いで留学生の数が多いのがオーストラリアという結果になりました。まず、オーストラリアが選ばれる理由からのぞいてみましょう。
※参考:文部科学省公式サイトデータ
高い教育レベルが非常に高い
大学機関に至っては世界大学ランキングで常に100位以内に位置する大学が8つもあります。これら8つの超一流大学をGroup of Eightグループ・オブ・エイトと呼びますが、それぞれ教育、設備、教師陣、学生、国内外の評価などの点で世界に認められたエリート校です。
Group of Eightの各大学は日本の東京大学や京都大学に匹敵するレベルで、入学には非常に高い英語力と高校での高成績が必要になります。オーストラリアには入学試験がないため、これらの超難関大学に進学を試みるローカルの学生はセカンダリー日本の高校に入ると猛勉強を始めるんですね
オーストラリアはGroup of Eightの他、さまざまな分野で交際的に認められた大学がいくつもあり、国が誇る教育レベルの高さは世界屈指だと言えます。
留学生への奨学金制度やサポート体制が整っている
オーストラリアでは高校、大学、大学院などに留学する学生への奨学金制度や各教育機関での留学生に対する学習・生活サポートがとても充実しています。
オーストラリア政府が提供するエンデバー奨学金は代表的な例で、日本の留学生も申請の対象になっていますので、ぜひトライしてみてくださいオーストラリアの大学留学では最低でも年間200万円の学費が必要となります。返済不要の奨学金がほとんどですので、利用しないなんて損ですよ
また、オーストラリアには政府が定めた留学生を保護するための法律があり、語学学校、TAFE、カレッジ、大学等の教育機関すべてにおいて、学生の生活と学習をサポートする規律が制定されています。
留学生の間で生じがちな「ホームシック」「人種的な差別」「学習・生活での悩み」を積極的にサポートするシステムがあり、資格のある専門家が必要に応じて対応をしています。治安の良さだけではなく、安心して留学できる環境のベースが整っているのがオーストラリアです。
大学・大学院進学への門戸が広い
日本には「受験戦争」という言葉がありますね。オーストラリアの大学や大学院留学では受験というものがなく、応募条件は英語力と最終学歴の成績証明書と卒業証明書だけです。
日本古来の受験システムは現在は変わりつつありますが試験日があり、一回の試験の結果で合否が決定するものがまだまだ目立ちます。いままで好きなことを我慢して勉強に費やしても、試験で高得点をとらなければ入学はできないという仕組み。学生には息苦しいものではありませんか
オーストラリアの高等教育では、心から専門分野での学習を試みる学生に対して「応援してくれる姿勢」があります。たとえ、英語力が基準に達していなくても、ファンデーション・コースという準備期間を減ることで入学資格を手に入れることも可能です。チャンスは一度きりではなく底なしなのです
もちろん、門戸が広い代わりに、入学してからが本番となります。研究課題やレポートの提出、数センチある分厚い文献を熟読する毎日が訪れるでしょう。でも、不思議とやる息がみなぎってくるのは、卒業に向けての意欲と、他の学生からのプラスの刺激が影響していると言えます。
研究や発明、リーサーチ分野に力を入れている
オーストラリアが今までに輩出したノーベル賞受賞者は合計10人です。正確に言うとオーストラリアの国籍を取得した、または幼いころをオーストラリアで過ごした、という人を含めると16名になります。
著名な受賞例を挙げてみると、たとえば、科学・医学部門ではエックス線を使っての結晶の分析や後天性免疫寛容の発見、ペニシリンの開発や胃炎に関する細菌の発見などがあります。その他、数学部門でノーベル賞といわれるフィールド・メダルの受賞、また奨学金を利用して大学での研究を続け、ノーベル生理学・医学賞を受賞した人もいます。
オーストラリアの人口はわずか2100万ちょっとなので、一人当たりのノーベル賞率が世界でもトップクラスという面白いデータもあります。政府からの資金的な援助も受けまがら、オーストラリアは大学・大学院での高等教育での研究やリサーチに現在も力を入れています。
語学学校やTAFEなどの教育機関の質・数に優れている
英語習得や英語資格でのスコアアップを目指す人が多く訪れるのがオーストラリアです。オーストラリアの語学学校やTAFE州立職業訓練専門学校などでは、あらゆる分野で多彩なコースが設定されている上、質の高い授業が展開されています。
オーストラリアには200校以上もの語学学校があります。中でも政府が定める教育内容や高い教育・サービスをクリアした政府認定校「NEAS」のマークがある学校はクラスの定員数、教師資格のある講師の在籍数、授業カリキュラムの質、宿泊施設の手配の有無など、厳しい基準にパスしています。
TAFEはローカルが資格取得を目指すために通う、実践的授業が特徴的な専門学校です。都心部のみならず、郊外の至るところにキャンパスを構え、どのような田舎町で暮らしていても学習のチャンがあるのが特徴です。NSW州だけでも130のキャンパスがあり、国内全体数にすると500は超える勢いです。
オーストラリアの日本人留学生の人数はどれくらい?気になる「割合」は?
オーストラリアは年間53万人以上の留学生を世界から迎え入れていますが、日本からの留学生の人数はどれくらいなのでしょうかオーストラリアへの留学生の割合とあわせて見てみましょう。
オーストラリアでの留学生の国別の割合トップ
こちらは2017年4月のデータです。
- 1位 中国 約15万人
- 2位 インド 約6万人
- 3位 マレーシア 約2万4000人
- 4位 ネパール 約2万3000人
- 5位 ベトナム 約2万2500人
日本人留学生の人数
2015年のデータによると、日本人が学生ビザを取得して世界各国へ留学をした人数は84,456人、そのうちオーストラリアに留学した人数は8,080人です。2位のカナダとはほんの100名程度の差でした。観光ビザで短期留学をした人の数は含まれていませんので、実際はもっと多い数になるでしょう。
中国からの留学生は驚異的な数ですね日本は10位を大きく下回っているので。まだまだ世界の留学生に比べると人数は少ないと言えますが、これからどんどん伸びることが期待されます。
また、オーストラリアの留学生が進学する教育機関は約50が大学以上の高等教育、VETVocational Education and Training TAFEやカレッジ等が約15というデータも出ています。
ワーキングホリデーでは世界有数の人気国として知られていますが、教育機関で学習をすることを主な目的とした留学においても、選ばれる国でもあるんですね。
※オーストラリア政府公式サイト・Department of Eduucation adn
※文部科学省公式サイトデータ
やっぱりあの都市!州別で見た留学生の割合ランキング
あなたなら留学都市でどの場所を選びますか州別で見た世界の留学生の割合ランキングをご紹介しましょう。
1位 ニューサウスウェールズ州
トップはシドニーのあるNSW州。日本人のみならず、世界の留学生も選ぶ人気都市が多いため、この順位はしばらく変わることはないでしょう各国主要都市への直行便が最も多くアクセスの良さもトップの理由に挙げられるかも語学学校や大学の数も州内一を誇ります。
2位 ビクトリア州
メルボルンのあるビクトリア州。日本人に人気のある留学都市ですね。メルボルン大学やモナッシュ大学などオーストラリアが世界に誇る大学があり、語学学校やTAFEの質も高いです。
3位 クイーンズランド州
ゴールドコースト、サンシャインコースト、ブリスベンなどの都市があるクイーンズランド州は年間を通して温暖であることから、「寒いのが苦手」「マリンスポーツも楽しみたい」という生活での快適さを求める留学生たちに選ばれています。
4位 西オーストラリア州
日本から最も遠い都市であるパースのある州です。インド洋に面した美しい街の多いパースは物価が最も高いと言われながらも多くの留学生に選ばれています。ヨーロッパ調の建物とモダンな雰囲気が調和した西オーストラリア州は、静かに真面目に勉強をしたい学生たちであふれています。
5位 南オーストラリア州
アデレード大学や南オーストラリア大学のある州です。白砂が広がる美しいビーチが多く、カンガルー島があることでも有名です。州内全体をみても日本人が少なく、甘えのない環境で英語学習や専門分野の研究をしたい留学生におすすめです。
6位 ACTキャンベラ
国内のすべての「一流」が揃うキャンベラ。国内最高峰のオーストラリア公立大学があり、語学学校やTAFEでも、ある意味ちょっとした緊張感をもって留学生活が満喫できる場所でもあります。勉強に集中したい人には最適の場所ですよ。
7位 タスマニア州
ワーキングホリデーで訪れる人には人気がありますが、語学学校や大学が少ないため、留学生が少ないのが特徴であるのがタスマニア州です。「ホームステイや自然の多い環境で生活したい」という体験重視派の人に人気があります。
8位 ノーザンテリトリー
ウラルやカカデュ・バリーなど、本当のオーストラリアの姿を追求するならノーザンテリトリーでしょう。留学生にほとんど選ばれないのは語学学校や大学自体が少ないからですが、他州からラウンドで訪れる留学生の数は多いです。
オーストラリア留学での日本人の数や留学生の割合についてご紹介しました。「日本人が多いほうが安心する」「日本人が少ないほうが甘えずに学習できる」留学に対しての考えは人それぞれです。ご紹介した内容は参考程度に、最終的には自分に一番あった都市を選ぶようにしましょう