日本と食習慣が異なるオーストラリアでは、油断していると、あっという間に体重が増えてしまいます。
肥満に悩む人が多いオーストラリアで人気のダイエット方法を紹介し、留学生活でも、太りすぎを防ぎ、自分の食生活を健康的に管理するためのポイントをまとめました。
1.オーストラリア生活で太る原因を知ろう
オーストラリアに行くと、日本ではなかなかお目にかかれないような極度の肥満の人々をよく見かけます。日本と食習慣の違うオーストラリアでは、油断した食生活を送っていると、すぐに体重が増えてしまいます。留学生の経験談では、持って行った服が着られなくなってしまったという話もよく聞きます。
オーストラリアの食事はカロリー過多になりやすい
ーストラリアといえば、オージービーフが有名ですが、日本の食生活に比べると、肉を食べる頻度がとても高いです。また、1回に食べる量も多いので、これが毎日続くと、どうしてもカロリーの取りすぎになってしまいます。
また、オーストラリア人は、子供から大人まで、男女問わず、甘いものが大好きです。ケーキやデザートは、甘さが強くて、サイズも大きいので、かなりの砂糖を摂取することになります。
さらに、オーストラリアには、ファストフードのレパートリーも多く、ハンバーガーやピザ、テイクアウェイ(持ち帰り)の食べ物がいろいろありますが、どれも味が濃く、油分が多くて、カロリーが高くなっています。手っ取り早くお腹は満たされますが、このようなものを毎日食べていたら、栄養のバランスは乱れ、体重はあっという間に増加してしまいます。
健康志向の人も多い
その反面、オーストラリアでは、健康志向の人も多く、体に良いといわれる食品を真っ先に試したり、エクササイズを日課にしたりしながら、健康的な生活を追求し、スマートな体型を維持している人もいます。また、オーストラリアには、肉を食べない菜食主義(ベジタリアン)の人が多く、そのような人たちは、一般的に、とてもスリムな人が多いです。
このように、オーストラリアには、極度な肥満の人から、華奢な体型の人まで、いろいろな人がいますが、これは毎日の食習慣と生活習慣の結果です。
オーストラリアでの留学生活では、毎日の食事や運動をうまくコントロールして、体重が増えすぎないように気をつけたいものです。
2.オーストラリアで人気のダイエット法
その①:糖質制限ダイエット
日本でブームになっている糖質制限ダイエットは、オーストラリアでも実践している人がたくさんいます。米、パン、パスタ、イモ類などの穀物は極力避け、その分、肉や魚、野菜はどっさりと食べるダイエットです。マッチョな体型を目指している男性に特に人気で、ジムで筋肉を鍛えながら、プロティンを飲むことを組み合わせるパターンが多いようです。
しかし、肝臓に無理がかかったり、糖質不足によるイライラが現れたりするデメリットもあるので、極端に制限しすぎることは危険も伴うと言われています。
その②:グルテンフリーダイエット
グルテンは小麦粉に含まれるたんぱく質の1つです。「セリアック病」や「小麦粉アレルギー」の疾患を持つ人は、グルテンを除去したグルテンフリー食品を利用することで、症状が改善されますが、本来、グルテンは健康な人にとって、害になることはありません。しかし、グルテン除去で体調が良くなったという事例が取り上げられ、世界的に話題になっています。
オーストラリアでは、普通のスーパーでもグルテンフリーの食品がたくさん売られていて、健康志向の人に人気があります。実際にはダイエット効果はないと指摘する専門家もいて、1つの流行と捉えているオーストラリア人も多いようです。
その③:低GIダイエット
GIは、グリセミック・インデックス(Glycemic Index)の略で、日本では低インシュリンダイエットとして知られています。血糖値が上がりにくい食品を選ぶことで、脂肪組成を阻害する仕組みを利用したダイエットです。
オーストラリアのスーパーで売られている食品のパッケージには、GI値が表示されているものが多いので便利です。一般的には、玄米などの精製度低い食品はGI値が低く、ダイエット効果が高いとされています。
その④:地中海式ダイエット
イタリアやギリシャなどの地中海に面した地域に住んでいる人には、生活習慣病が少なく、健康的な暮らしをしている人が多いことから、オーストラリアでも注目されているダイエット方法です。
穀物、乳製品、野菜、果物は毎日きちんと摂取し、魚や鶏肉は週に数回、赤身の肉は控えめ摂取することに加えて、オリーブオイルを積極的に摂取するのが特徴です。体重を減らすというよりも、メタボリック・シンドロームの予防に役立つと言われています。
3.オーストラリアで太らないようにするコツ
オーストラリアで流行っているダイエット方法をいくつかあげましたが、これらは、セレブやお金持ちの人たちが楽しむファッションのようになっている傾向もあります。肉の摂取が多くなる糖質制限やグルテンフリーダイエットでは、値段の高い食品を買わなければならないので、どうしても食費がかさんでしまうという欠点があります。
日本人の体質なら、オーストラリアでも特別なダイエットをしなくても、健康的に理想的な体重を維持することは、むずかしいことではありません。日常生活で太らないようにするコツを以下にあげておきます。
①:自炊でバランスの良い食生活を
オーストラリアの留学生活では、なるべく自炊をすることをおすすめします。朝晩の食事はもちろん、ランチもサンドイッチやおにぎりなどを自分で作って、学校に持参しましょう。
レシピサイトなどを参考にすれば、簡単で栄養バランスも優れた料理を、たくさん見つけることができます。積極的に取るべき食品は、良質のたんぱく質源である肉、魚、卵、乳製品と、ビタミン、ミネラルの補給源の野菜と果物です。
新鮮な食材を買って、自分で料理をすれば、どのような食品が体の中に入っていくかがよくわかります。物価の高いオーストラリアでは、自炊は、お金の節約にもなり、一石二鳥です。
料理をあまりしたことがない人は、最初は大変かもしれませんが、毎日繰り返していると、だんだん手際が良くなり、料理の楽しみも味わえるようになるでしょう。
②:ソフトドリンクを飲まない、ジャンクフードを食べない
オーストラリアでは、甘いデザートのほか、市販されているソフトドリンクなど、糖分の多い飲み物も豊富です。日本のように無糖のお茶は自動販売機で売っていません。喉が乾くたびに、ソフトドリンクを飲んでいたら大変なことになります。ウオーターボトルを携帯して、水やお茶をたっぷり飲むようにするといいですね。
さらに、ファストフードなどのジャンクフードと甘いソフトドリンクの組み合わせは最悪の食事のパターンです。極力避けて、糖分や油分の過剰摂取にならないように心がけましょう。
③:ウォーキング、サイクリング等無理なくできる運動を生活に取り入れる
食生活に注意するだけでなく、日頃から体を動かす習慣を身につけることも大切です。わざわざ高いお金を払ってジムなどに通う必要はありません。バスや電車に頼らず、ウォーキングやサイクリングで、通学をするのがおすすめです。
また、オーストラリアには、街のあちこちに、気持ちの良いジョギングコースが整備されているので、ジョギングにも挑戦してみましょう。
④:ストレスを溜めない
体重増加の直接的な原因は、カロリーの取りすぎと運動不足ですが、その背景に、ストレスが潜んでいることがあります。
生活環境の変化やホームシックなどのストレスから、過食に走ったり、暴飲暴食をしたりしないように気をつけましょう。勉強に打ち込むのも大切ですが、適度に気分転換をして、精神的にも健康的な状態を保てるようにしておきましょう。