アトピーが出やすい方は海外での生活に対して心配なことも多いと思います。日本とは気候、食べ物、水などが多少違ってくるので、やっぱり気になるところです。
今回はオーストラリア留学で快適に現地での生活ができるよう、心配事とそれに役立つ情報をまとめました。参考になると幸いです。
アトピーの方のオーストラリア留学、3つの心配事【薬の持ち込み・水・乾燥度】
アトピーが出やすい方は炎症を抑える薬の持ち込み、現地の水の状態や乾燥度が気になります。
薬の持ち込みは税関で必ず申告を
アトピー性皮膚炎の症状を抑える薬をオーストラリアに持ち込む時は、税関で必ず申告が必要です。申告書は全て英語で記載がしなければならないので、あらかじめ英語での薬の名前を調べておきましょう。
万が一税関で「この薬は何ですか?」と聞かれても、慌てなくて大丈夫です。「アトピーの症状を抑える薬です。」と答えれば問題ありません。税関は「この薬がどんな目的で使われる予定で、なぜあなたに必要なのか」を確認したいだけです。
アトピー性皮膚炎の症状を抑えるために「ステロイド外用薬」を用いることが多いですが、医学的に正しい使い方をすれば問題はないはずです。
下記に載せた「オーストラリアの税関と検疫のサイト」ではステロイド禁止とありますが、「医薬品」または「処方された薬」であることをしっかり伝えるようにし、もし聞かれたら(聞かれなければ、あえて説明する必要はありません)「オーストラリアでアトピーによる皮膚の炎症を抑えるために持参をした」ことを簡単な英語で説明してあげて下さい。
英会話参考例
私はアトピーです。 | 「I have atopy」 | |
私はアトピー性乾燥肌です。 | 「I have atopic dry skin」 | |
この薬はアトピーの症状を抑える薬です。 | 「This is the medicine that controles my atopy symptoms」 | |
アトピーの炎症を抑えるために必要な薬です。 | 「I need this medicine to prevent inflamation on my skin due to atopy」 | |
日本の病院で処方された薬です。 | 「This is the medication that has been prescribed by doctor in Japan」 |
オーストラリアの水事情
アトピーの方はシャワーで使用する水にも敏感になるのは当然ですよね。日本の水は硬度が低い「軟水」として知られていますが、オーストラリアの水は地域によって水の高度が異なります。
シドニー、メルボルン、パースなどは硬度が60未満で日本とあまり変わりません。一方、ブリスベンやアデレードは硬度が100を超えるので、かなりの硬水になりますので、水の触り心地が多少「硬く、重たい」と感じる人も多いでしょう。慣れればさほどではありませんが、最初はシャワーを浴びる時にそう感じる人も多いです。
アトピーの方にとっては肌に直接触れる水は本当に重要なので、渡航前にかかりつけのお医者さんにアドバイスをもらうようにして下さい。日本と同じような硬度の水を選ぶならシドニー、パース、メルボルンなどに滞在するのが良いかもしれませんね。
ちなみに、オーストラリアの水道水はニュージーランドと並んで良質だとされています。そのまま飲んでも特に問題はありませんが、お腹を壊しやすい人は気を付けた方が無難でしょう。スーパーでも安価で水は購入できます。
オーストラリアの気候・乾燥度について
アトピーの方にとって空気の乾燥は大敵です。オーストラリアは乾燥し国土の70%を乾燥帯で占める乾燥大国。通常、秋から冬の時期にかけて空気が乾燥する傾向にありますが、オーストラリアでは年間を通して乾燥した空気が続きます。
日本より空気が乾燥しているので、お肌の水分を維持する保湿対策が欠かせません。温帯性気候地帯にあるメルボルンやアデレードは冬が極端に寒くなり、乾燥度がアップするので注意が必要です。
留学生はほとんど滞在しないと思いますがノーザンテリトリー(アリス・スプリングスやウルルなど)は砂漠性気候地帯です。空気は極端な話カラッカラといった感じですので、訪れる際は保湿対策を万全にするようにして下さい。
オーストラリア留学でアトピーが改善された人も?田舎暮らしでナチュラルヒーリング
オーストラリアに限らず、留学でアトピーの症状が改善したケースもあります。キーワードは田舎暮らしです。
緑豊かな田舎暮らしで皮膚の状態が改善された人も
アトピーの方が空気の綺麗な田舎で生活すると症状が改善されるという話、聞いたことがありますか?シドニーやメルボルンなどの都市部ではまだまだ排気ガスや煤煙といった有害物質が気になる環境ではありますが、ファームエリアや田舎暮ではその心配が格段にと減ります。
実際、オーストラリアを始め海外に渡航後、現地の田舎暮らしを経験してからアトピーが出なくなった、または症状が軽くなったという事例もいくつかあります。都会を離れることで、アトピーや喘息が改善されたり、ストレスフリーやマインドフリーが実現できるのは、お金に変えられない貴重な体験です。
田舎暮らしは心身共に体が良い状態に戻ることができる最良のきっかけにもなると言えるでしょう。個人的にもそうなることを強く願っています。
アトピーの症状が出やすい方、またはアトピーのある方は、オーストラリアへの留学についてかかりつけの皮膚科医に適切なアドバイスをもらうようにしましょう。