アメリカ留学中の心配ごと、いろいろあることでしょう。当記事は、筆者自身の留学中の経験を元に「人種差別」の実態についての情報を提供しています。

アメリカ留学中に、人種差別に遭うのではないかと心配している方には必見の記事です。

1.アメリカ留学中に「差別」ではなく「区別」されることはときどきある

1.アメリカ留学中に「差別」ではなく「区別」されることはときどきある

留学中に、ひどい人種差別に遭ってつらい思いをしたという方も、よくいらっしゃいますね。ある特定の人種だけが集まっているところに、少数派として入ってしまうと、肩身の狭い思いをする状況は、少なからずあると思います。

私の留学中は、主にニューヨークのミッドタウンという都会にいたせいか、周りはいろんな国の人たちが少しずつという環境でした。差別はありませんでしたが、区別のされ方で驚いた経験はあります。

留学する前まではずっと、「自分はジャパニーズ」だと思っていた私は、授業でクラスメイトに

I’m an African, she is an Asian.
(私はアフリカ人、彼女はアジア人です。)

と名指しされて、「えっ!私はジャパニーズじゃなくて、アジアンなんだ!」とハッとしてしまいました。世界のほとんどの人々にとって日本は、有名で特別で重要な大国なのではなく、アジアの片隅の小さい国のひとつでしかないのです。そんなことまで考えてしまいました。

日本を出ると、日本人、韓国人、中国人、シンガポール人、etc.はみんな「アジア人」とひとくくりにされています。

こういうことも、日本を出てみないと気づけないことですよね。

でも、この区別というか分類されることは、日本人がごく普通に「日本人と外国人」と区別するようなものと同様です。差別がどうとか、敏感に反応するようなことではないと思います。

2.「順番を飛ばされる」のは、必ずしも人種差別ではない

2.「順番を飛ばされる」のは、必ずしも人種差別ではない

「あれっ?今のって差別されたのかな?」と、よく思うのは、何かの行列に並んでいて待っていて、自分の番に回ってきたときに順番を飛ばされたり、話しかけても無視されたりしたとき、ではないでしょうか。確かにこれは、傷つきますよね。

「私が日本人だから意地悪されたの?」って、つい思ってしまう方も多いと思います。

でもこれ、「人種差別」というわけではないことも多いみたいです。順番飛ばしや無視は、日本人やアジア人ではなくても、されるときにはされます。そう言い切れるのは、あるヨーロッパの国を旅行中に同じことが起こり、そのときぞんざいに扱われたのは日本人の私ではなく、どこからどう見ても欧米人の風貌の同行者(夫)だった、ということがあったからです。

「その国の人ではなく、その国の言葉を話せなかった」状況は共通していますが、見た目はほぼ同じ人種の人にもそういうことが起きていることから、話しかけた言葉を聞き取ってもらえなかったか、私達がそこにいるための暗黙の独自ルールを知らずに守れていないなど、別の理由でぞんざいにされるのだと気づきました。

特にアメリカは、日本のカスタマーサービスの丁寧な対応とは全く異なり、「面倒くさければ適当に対応する」お国柄です。このことを知っておけば、もし順番を飛ばされたり多少無視されたりしても、差別されたと傷つくことはないと思います。

人種差別という状況は、相手側はそのつもりはないのに、「されるかも」と警戒している側が勝手に過剰反応したせいで起こっていることも多いようです

3.心配度が高すぎると、差別に遭う可能性も高くなる?

3.心配度が高すぎると、差別に遭う可能性も高くなる?

留学中の外出中、街で知らない人が私のことを表現するのに「Oriental lady」と言っていたのが耳に入ったことがありました。「オリエンタル」との響きは日本語だと、「神秘的な」とか「美しい」というイメージも含まれるよい意味がある言葉だという認識でいたため、そのときはほめられたような、いい気分でいました。

でも後日の授業で、「Orientalは人によっては、差別用語としてとらえる場合もあるので、使うときには気をつけたほうがいい」と先生に教えられて、愕然としました!別にほめられたわけではなかった!しかも私、差別に遭った可能性があるの?!
»参考:差別用語として「オリエンタル」が使用禁止に

私のことを「Oriental lady」と言った人が何の悪気もなかったことは、そのときの状況からよく理解しています。でももしあのとき私に、「Oriental」は差別用語として使われることもあるという知識があり、差別されることを常に恐れている精神状態だったとしたら、全く同じ状況でもいい気分にはならず「今のって、差別されたのかも」と、悲しくなっていたかもしれないです。

思い込みって怖いものですね。留学前にこの記事を読んでいる方は、人種差別に関して知りすぎて、現地でつい過剰反応してしまうようなことには、どうぞならないでくださいね。

4.自分が「差別に遭う」心配だけでなく、自分から「差別しない」注意もしよう

4.自分が「差別に遭う」心配だけでなく、自分から「差別しない」注意もしよう

日本国内にもひどい人種差別があることは、ニュースなどで知られるようになってきました。少し前までは人種差別の存在や、その話題に触れること自体がタブー視されていたような気がします。

先祖代々その地で育ってきた日本人しかいない地方の田舎町で生まれ育った私には、日本にも外国人を差別する人がいることさえ、しばらく知らなかったような状態ですから…。このようなことからも、日本は極端に閉鎖的な国だと感じます。

留学先でたくさんの人々と交流し、文化の違いに触れることは、グローバルな心が養われる機会になりますが、人種差別はこのような経験をしたことがなく、自分と違う人がいることを受け入れられない人たちがしているのだろうと思います。受け入れられないのなら仕方がない、とも思えます。これも一種の区別かもしれませんが、「仕方がない」と受け入れられることは重要だと思います。

それまでは「世界平和」などグローバルすぎると感じて真剣に考えたことはなかった私も、留学をして世界のいろんな人たちと接したことで、みんなが仲よくストレスなく暮らせる環境の重要性について、考える機会が多くなりました。

この先万一、人種差別されてしまう機会があったとしても、する側には絶対にならないように、していきたいものですね。