オーストラリア留学か、アメリカ留学か、迷っている人は是非それぞれの国でできることやその特徴を比較検討してみましょう。英語や習慣の違いは、気になる人には気になるし、気にならない人にはきにならないもの。ひとつひとつ具体的に比べることで、行くべき国が見えてきます。
1.オーストラリア留学とアメリカ留学の大きな違いとは
その①:ワーキングホリデーの有無
オーストラリアへはワーキングホリデーで留学できます。一方アメリカにはそのような制度はありません。つまり費用の面でゆとりが無く、留学先でアルバイトなどをしながら少しでも負担を軽くする必要があるならば、アメリカ留学は難しいでしょう。ちょっとしたアルバイトもアメリカでは違法ですからアメリカ留学中は収入はゼロだと思っておいて間違いありません。
その②:親日感情の有無
アメリカ人は別に日本人を嫌っているわけではありません。そのためアメリカの語学学校へ行っても、アメリカでホームステイをしても歓迎されるし親切にもされます。ただ、日本語を学習する人が圧倒的に多いオーストラリアでは、日本のことを知りたい人や日本の文化に興味のある人がアメリカよりもたくさんいます。
また、オーストラリアは国をあげて留学生を大歓迎しています。幸か不幸かアメリカほど豊かではないオーストラリアでは、留学生を受け入れることを国の一大産業と位置付けているくらいです。元々フレンドリーな国民性なので更に外国からの学生には「ウェルカム!」と暖かいまなざしを向けています。
2.オーストラリア英語は訛っている?アメリカ英語は訛っていない?
ワーキングホリデーと留学生優遇ならオーストラリアに軍配があがるものの、実際オーストラリア留学を躊躇している人たちが最も気にしていることは英語の訛りかもしれません。アメリカ英語はきれいな発音で、オーストラリア英語は訛った英語。こんな風によく聞きますが、アメリカ英語を基準に考えるとするなら、その他の英語は全て訛っていることに。なんだかおかしな話です。
オーストラリア英語は聞き取れない…?
もしオーストラリア留学中に、オーストラリア人の話す英語の意味がわからず困るのではないか、ということを気にしているのであれば、それは最初のうちだけですからそんなに心配する必要はありません。彼らの英語は「ランダムに乱れた英語」なのではなく「発音の規則や語彙が少し違う」だけですから、規則性や語彙がわかり慣れてくれば理解できるようになります。もっとも最初の二週間はタフかもしれません。
オーストラリア英語を身につけても仕方ないかも?
オーストラリア英語のような訛りの強い英語を身につけても結局後々使い勝手が悪いかも、ともし想像しているならそれは間違いです。実は世界中で使われている英語はそれぞれの訛りを持っているため、フィリピン訛り、インド訛り、シンガポール訛り、スコットランド訛り、アイルランド訛り、と英語話者が多い国の人たちもそれぞれ訛りのある英語を話します。
オーストラリア訛りなら確かに「オーストラリアに住んでたでしょ!」と指摘されることはあるかもしれませんが、それは「ボストンに住んでたでしょ!」や「テキサスに住んでたでしょ!」でも同じように起こります。心配に及びません。
王道は確かにアメリカ英語
日本では留学と言えばアメリカですから、留学についてあまり詳しくない人に対してなら「アメリカ留学」の持つ威力は大きいかもしれません。また、日本で使われる教材の英語がアメリカ英語の発音であるため、アメリカ英語に聞き慣れている日本人の数の方が多く、オーストラリア英語はマイナーです。知名度や発音を重視する理由があるなら、アメリカに勝る留学先はないかもしれません。
3.メリットデメリットで具体的に比較してみよう
では具体的に、オーストラリアとアメリカではどちらの方が向いているかを判断していきましょう。
費用を抑えたいならオーストラリア留学
オーストラリアは留学大国なので、語学学校間の競争も激しく学費を安く抑えやすいのに加え、シェアハウスなど留学生の住宅事情も充実しています。しかもアメリカより近いので航空運賃も安くて済みます。その上ワーキングホリデービザだけではなく学生ビザでもアルバイトが許されるため現地での収入を見込めます。費用に関してはオーストラリアが有利です。
治安を気にするならオーストラリア留学
アメリカは、夜道や地下鉄内など常に気を付けている必要があります。オーストラリアはその治安の良さも魅力となり多くの留学生を引きつけていることからも、アメリカよりも治安はかなりよいと言えます。
大自然やスポーツはアメリカ留学・オーストラリア留学でも大差なし
アメリカ留学は都市部のイメージが強いかもしれませんが、自然も豊かです。逆にオーストラリアは自然豊かなイメージがありますが人であふれる街もあります。自然環境に関しては甲乙つけがたく、どちらでも大自然とそこでのスポーツを楽しむことができます。
人々の生活スタイルはアメリカ留学・オーストラリア留学でも大差なし
生活スタイルもオーストラリアとアメリカではそう大きくは変わりません。食事や移動など似通っている点が多く、ただあえて言うならオーストラリアの人は水を大切にするため洗濯回数もシャワーの時間も短めです。洗濯は週に一度という家庭もよくありシャワーは30分以内が基本です。
差別はアメリカ留学・オーストラリア留学で大差なし
アメリカでは一部の地域で非常に強い有色人種差別が根強く残っていますから避けた方がいいかもしれませんが、そうでなければアメリカンドリームの国ですから基本的に差別はありません。ふと気づいたらテーブルごとに肌の色が違ったというような経験はあるかもしれませんが、少なくともあからさまな差別はオーストラリアでもアメリカでもありません。
帰国後の仕事に生かすならアメリカ留学が良い
残念なことにオーストラリア留学には「遊学」のイメージが付きまといます。実際教育システムもどちらかというとゆとり型です。そのためバリバリ勉強しそれを帰国後にアピールするなら、オーストラリア留学では少々物足りないかもしれません。就職に生かすことなどを考えるなら、アメリカ留学の方が好印象でしょう。
今回はオーストラリア留学とアメリカ留学を比較してみました。一般的な甲乙は全くつけられませんから、自分の思い描くものと合致する国へ留学するのが一番です。
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